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【映画と奇談 #2】UFOを素手で捕まえた中学生 日本で起きた奇妙な“未知との遭遇”

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“目撃”ではなく、“捕獲”

 

「夜空に光りながら飛び回るUFOを見た」

「ビルの隙間から現れたのは絶対にUFOだ」

「私はUFOに誘拐された……」

 

あなたも一度はこのような逸話をテレビや雑誌などで見聞したことがあるだろう。

 

年の暮れになれば、こちらが望まぬともテレビのラテ欄には「UFO映像大公開!」や「謎の生物現る!?」などといった文言が踊り、不鮮明かつ不可解な映像と共にお茶の間はその気にさせられる。


もちろん、“その気にさせる”のは私も決して嫌いじゃない。


今から紹介するのは、およそ40年前に実際に起きた出来事である。もしも小さな見出しを付けるとすれば、「UFOを目撃!」や「UFO発見!」などの陳腐なものではなく、「UFO“捕獲”事件」だ。


UFOを目撃することは数多くあれど、なかなか“捕獲”してしまう事件を聞くことは少ないだろう。


しかもその舞台はアメリカのロズウェルでもなければ、メキシコのマヤでもない。日本の高知県高知市の介良という小さな田舎町である。

UFO史に残る、奇怪な夏

1972年の8月25日、夏休みに田んぼの横道を歩いていた3人の中学生と「直径20cmほどの小型UFO」の遭遇によって、世にも不思議な奇談はスタートする。


夕方に田んぼの中を飛び回る“それ”を最初に目撃した3人はコウモリか何かだろうと思ったが、よく見ると発光し、所々を瞬間移動するかのような飛行を続けていた。


その日に限らず、彼らは2〜3度にわたって“それ”を目撃し、時には石やブロックなどを投げつけてみるも、一切の傷さえつかず、無反応。勇敢なひとりの少年が地面に着陸していた際にその小型UFOを素手で掴み取り、上下に軽く振ってみたところ、中からは「ガラガラ」という音が聞こえ、怖くなって逃げたという。


しかし、中学生グループの“未知との遭遇”は繰り返される。9月上旬に入ってもなお、小型UFOは少年たちの行く先々に現れ、時に静止しているかと思えば、また別の日には地上1mほどの高さを浮遊していた。


ある日には、田んぼのあぜ道で着陸しているところを発見すると、ひとりの少年がカメラを取り出し、“それ”の写真撮影を試みるもストロボを焚いた瞬間にUFOが突如2mほどジャンプした為、彼らは驚いて逃げ出してしまったという。

捕獲、そして実験

9月15日、いよいよ彼らはその小型UFOを布で包み、ひとりの少年宅へ持ち帰る。部屋では布に包んだまま、さらに座布団などを被せて複数人で監視していたが、しばらくするとなぜかUFOのみが消え去っており、布などはそのままだった。


だが、奇妙なことにその数時間後には再び道端で“それ”が落ちているのを発見し、UFOと共に帰宅。ここから好奇心旺盛な中学生グループによるUFOの調査・実験がスタートする。

 

実験1

深い灰皿を逆さにしたような形状の小型UFOは、全体が鈍い銀色で覆われており、重さは1.5kgほど。彼らはまず、硬い文鎮でそれを思いっきり叩いたが、壊れる気配すら無く、傷もつかない。

実験2

底部には直径直径3mmほどの小さな穴が無数に空いており、そこから内部を覗くと、中にはラジオのような小さな部品がぎっしりと詰まっていた。

また、その穴にやかんから水を流し込んでみたところ、内部から「ジージー」という虫のような“鳴き声”が聞こえ、最終的にやかん2杯分の水を注いでも溢れるどころか、重さにも一切の変化がなかったという。

実験3

底部の穴にエナメル線を通し、それを天井に結びつけることで負荷をかけると、底部の丸い裏蓋が開き、中から通信装置のような小さな精密機器が出てくる。

不安に駆られた少年たちはその蓋を元に戻そうとするも、どんなに力を加えても蓋は閉まらず、諦めて放置していたところ、いつの間にか裏蓋は勝手に閉まっていたという。

 

 

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少年らの証言をもとに再現した小型UFOの模型 "Mysterious Universe"より引用



 


未知との別れ

その後も小型UFOは彼らの前から姿を消しては再び現れ、また消えては現れるという現象を繰り返す。ある時は、“それ”が逃げないようリュックサックに入れて運んでいたものの、しばらくするとリュックが軽くなっていることに気付き、中を見るともぬけの殻。タンスやバッグ、さらにはヒモで括り付けたこともあったが、いつの間にかどこかへ消え、また現れる。


このような奇妙な日々が約1ヶ月ほど続くと、徐々に“それ”は発生の頻度を下げ、ある日、上空に浮かびながら少年たちを見下ろすように浮遊していたところを目撃されたのが最後だという。


かくして、介良の中学生たちと小型UFOによるミステリアスな夏は終わりを告げた。


その後、事件を聞きつけたUFO研究家や作家らが少年たちを取材し、最後には全国放送である日本テレビもこの騒動を取り上げ、昭和史に残る“UFO捕獲事件”となったのだ。

 

 

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小型UFOについて取材を受ける介良の中学生ら



 

大人の証言も

もちろんこれらのエピソードは、ほぼ全て中学生グループによる証言を元に構成されているものの、“大のオトナ”が一切関わっていないというわけでもない。


田んぼに落ちていた小型UFOを、とある少年の母親は共に目撃しており、また当時、高校教師として働いていた別の少年の父親も“それ”を見せられ、「煙草盆を造る際の鋳物か何かだろう」と答えていた。


この事件が他のUFO目撃談と一線を画すのは、目撃者が多数いること、そして目撃の期間が1ヶ月と長期にわたる点だ。


普通、こういった類いのエピソードは「山の向こうへと消えていった」「夜空の奥へ消えた」など、一時的な遭遇がほとんどだが、介良のケースではその目撃期間が長いだけでなく、UFOを“わし掴み”にするなど、対象物との距離感もズバ抜けている。

多方面に与えた大きな影響

1972年の日本列島を騒がせたこの“介良事件”は、アメリカの人気ウェブサイト「MYSTERIUS UNIVERSE」にも大々的に特集されたほか、山崎貴監督で香取慎吾主演の映画『ジュブナイル』(2000年)のモデルとなった。


夏休みに山中で未知のロボットと遭遇した4人の少年グループが、その超高性能機器を自宅に持ち帰り一夏を過ごすも、しばらくしてロボットが部屋のクローゼットから姿を消す、というストーリーだ。


この広い宇宙のどこかにUFOなるものが存在し、また未確認生物というエキゾチックなジャンルの方々が実際に生存しているのかは分からない。

 

だが、『宇宙戦争』のトム・クルーズや、『インデペンデンス・デイ』のウィル・スミスといった屈強なヒーローたちでさえ、宇宙人になんとかウイルスを送り込むのが精一杯の中、介良の中学生はそのUFOに大量の水を流し込み、裏蓋をこじ開け、リュックに仕舞い込んでみせた。


彼らこそ、どんなタフなハリウッドスターよりも最強の“UFOキャッチャー”と呼べる存在かもしれない。

 

 

 

 

 

 

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